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さくらももこさんのエッセイ『もものかんづめ』を読んだ感想

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こんにちは! 週に1冊ペースで本を読んでいるコムです。

最近、さくらももこさんのエッセイ『もものかんづめ』を読みました。

さくらももこさんと言えば、ちびまる子ちゃんの作者。でも実はエッセイも書いているんですね。随分前に発行されているのに、知らなかった(笑)

知り合いに勧められて読んでみたのですが、クスッと笑える内容で、文章も読みやすくてスラスラと読むことができました。

『もものかんづめ』は初期エッセイの三部作の第一作目です。

あとの二作は『さるのこしかけ』と『たいのおかしら』で、いずれもミリオンセラーを記録しています! 

『もものかんづめ』は16の短編集となっていて、どれもさくらももこさん本人が体験した実話です。

今回は、その中で印象に残った部分を紹介します。

奇跡の水虫治療

筆者のさくらももこさんが16歳のころに水虫になった話。

必死に水虫の治療とたたかう姿勢がおもしろい。

とくの面白かったのが家族とのやりとりです。

思わずクスッと笑ってしまいました。

私が水虫になったというウワサは、約一分で家族全員に知れわたった。

水虫になったことが家族全員に伝わるのですが、この約一分で伝わるという文章の書き方で、まずニヤリとしてしまいました。

そのあとの家族のとのやり取りも面白いです。

"臭足のヒロシ"と異名をとる父は「オウ、水虫女、大変だなァ」とニタニタしながらからかってきた。彼は自分の脂足よりも、もっと強力なキラワレ者が登場した事がうれしくて仕方ないのだ。

姉は急に冷酷極まりないナチの司令官の様な顔になり、トイレのスリッパは使うなとか、部屋を裸足で歩くなとか、数々のオキテを数十秒のうちにつくりあげ公布した。

そのときの状況を想像すると笑ってしまいました。

ナチの司令官とかオキテを数十秒で公布したとか、文章表現がとにかくおもしろい。

他にも面白かったのが、さくらももこさんが学校のダンスの授業で、水虫を見られたくないから足に包帯をグルグル巻いてダンスをしたときのこと。

皆、最初のうちは"ケガでもしたのだろう"と思ってくれていたらしく、こちらの計算通りだったのだが、予想外にダンスの授業は三か月も続き、その間ずっと包帯をしている私の姿は、"治らないケガを負った足"としてひそかに話題になっていた。

水虫を友達に見られたくない気持ちがすごく分かる。たしかに、三か月も包帯していたら不思議に思いますね(笑)共感できる文章に引き込まれます。

 メルヘン翁

さくらももこさんの祖父が死んだときの話です。

16個の短編集のなかで、ある意味いちばん興味深い内容でした。

さくらももこさんの祖父はズルくてイジワルで怠け者という、ろくでなしジジィだったようです。

そんな祖父が、ある夜中に老衰により死んでしまいます。普通は悲しいことだと思うのですが、さくらももこさんは全くの逆でした。

祖父は息をしておらず、あんぐり口を開けたま動かなかった。あまりのバカ面に、私も父も母も、力が抜けたままなんとなく笑った。

そして姉の反応も悲しいとは逆なのです。

姉は恐る恐る祖父の部屋のドアを開け、祖父の顔をチラリと見るなり転がるようにして台所の隅でうずくまり、コオロギのように笑い始めた。

祖父が死んで悲しいことなのに、逆に笑うというのはとても斬新でした。

さくらももこさんは祖父に対して何の思い入れもなかったようです。そして祖父も、愛情を注いではいなかったようです。

それにこの本の中で、こんな事も言っていました。

"身内だから"とか"血がつながっているから"という事だけで愛情まで自動的に成立するかというと、全くそんな事はない。かえって血のつながりというものが、わずらわしい事である方が多いとすら思う。

決して非情というわけではなく、両親のことも姉のことも好きなのですが、血のつながりよりも、「接する事になったその人を、自分はどう感じるか、自分はその人を好きか嫌いか、という事からつきあいを始めている」とさくらももこさんは言っていました。

とても深いですよね。共感できる部分でした。

エッセイ漫画と言われている「ちびまる子ちゃん」に出てくる爺さんは、実際の祖父のことではなく、さくらももこさんの憧れと理想が反映された人物のようです。

少し感動する話でした。

『さるのこしかけ』と、『たいのおかしら』も読みたくなる

さくらももこさんの初エッセイ『もものかんづめ』の印象に残ったシーンを紹介しました。他にも面白い話がたくさんありました。「健康食品売り場でバイトをした話」や、「睡眠学習枕を買って、眠りながら単語を暗記しようとした話」など、どれも思わず笑ってしまう文章表現がされていて、興味深かったです。

三部作のうちの一作目『もものかんづめ』しかまだ読めていないのですが、あとの二作『さるのこしかけ』や『たいのおかしら』も読んでみたくなりました。

知り合いに教えてもらってよかった。とても人気な本ですが、皆さんもまだ読めていない方がいたら、ぜひオススメする本です。1つ1つの短編の文字数も少ないので、活字が苦手なかたでも読みやすいですよ(´ー`)

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